マイク・クァッケンブッシュvsタイラー・ベイト（FCP 2019/11/29）

マイク・クァッケンブッシュvsタイラー・ベイト（FCP 2019/11/29）

クァッケンブッシュの世界へようこそ。
FCPという完全なアウェーながらもその独自のレスリングで観客を引き込んでいく様は見事ですね。
これは歳を取っても衰えない技術です。また、試合の中でのタイラーとの関係性も見事。最初は対等に向き合い、
足首狙いに行った場面辺りからは教師と生徒の如くパワーバランスを変え、そしてまた終盤はニュートラルに戻す。
こういう試合中にお互いが語っている、会話する声が聞こえてくるかのような試合が少なくなりましたよね。
その点で言えば文句のつけようがない。タイラーもランカシャーの血がそうさせるのか、定型とそうでない型を使い分けて
試合を進めていた。終盤はタイラーが頭部へのナックルを連発するという変調からのドライバーで締め。
ここでクァックを勝たせるという判断にも驚くが、クァックが勝ったという事実に何の違和感も抱かないほど
完成された試合でしたね。FCPのMOTY級試合といっても齟齬はないでしょう。

4.0